放置は危険⁉歯周病からの病気やトラブルについて解説
投稿日:2023年1月19日
カテゴリ:スタッフブログ
歯周病が悪化すると全身疾患や妊娠トラブルのリスクが上がります。命にかかわるケースもあるため、発症・悪化しないための予防が欠かせません。引き起こされる病気やトラブルの種類と、それらを防ぐための対策方法についてまとめました。ぜひご参考ください。
歯周病で全身疾患や妊娠トラブルのリスクが上がる
歯周病菌が血液を通して全身にまわると、毒性物質や炎症物質の影響によって全身疾患や妊娠トラブルのリスクが上がります。 脳卒中・心疾患 歯周病菌が発する毒性物質により、血管壁が炎症をおこして動脈硬化が誘発されます。その結果血栓ができやすくなり脳梗塞や狭心症、心筋梗塞のリスクが上がります。
糖尿病
歯周病菌によってインスリンの働きが悪くなり、糖尿病が引き起こされます。糖尿病と歯周病は相互関係にあり、どちらか一方が悪化すればもう片方も悪化する可能性が高いため、気をつけなくてはいけません。
現在歯周病と診断されていない方であっても、糖尿病のリスクが高い場合は注意が必要です。 誤嚥性肺炎 誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)は、飲食物が菌と一緒に肺に入ってしまうことでおこる病気です。飲食物にはお口の中に存在する菌が付着しており、胃に入れば胃酸の力によって殺菌されますが、肺に入るとそれが難しくなります。
早産・低体重児出産
炎症物質により陣痛が誘発され、早産や低体重児出産のリスクが上がります。 妊娠中はホルモンのバランスの変化によって通常よりも歯ぐきの炎症がおこりやすくなり、その上つわりの影響でお手入れも難しくなることから、歯科医院での検診が欠かせません。
アルツハイマー型認知症
アミロイドβが脳内にたまるとアルツハイマー型認知症になる確率が上がります。 歯周病菌が全身にまわることで脳以外の部分でもアミロイドβが作られ、それが血液をとおして脳内にたまり、アルツハイマー型認知症のリスクを高めるといわれています。
歯周病からの病気やトラブルを防ぐための対策
歯周病からの全身疾患や妊娠トラブルを防ぐためには、患者様自身でおこなうセルフケアと歯科医院でおこなうプロフェッショナルの両方が必要です。 歯周病予防に効果的なセルフケアとは 歯周病は、歯の根元に付着した汚れ(歯ぐきに触れている汚れ)が原因でおこるため、いくら歯の頭の部分を丁寧に磨いたとしてもそれだけでは防ぐことはできません。
歯と歯ぐきの境目にある歯肉溝(しにくこう)に歯ブラシの毛先を軽く入れて、ポケット内に入り込んだ汚れをかきだすイメージで磨きましょう。
歯と歯の間の汚れを落とすために、歯間ブラシも1日に1回お使いください。 歯周病予防に役立つプロフェッショナルケアの内容 歯周病の原因となる歯垢や歯石をはじめ、エナメル質の表面に付着しているバイオフィルム(細菌が集まってできた透明な膜)を徹底的に除去します。 新たな汚れがつきにくくなるため、歯周病だけでなく虫歯や口臭予防にも役立ちます。
歯周病予防だけでなく全身の健康チェックも忘れずに
全身疾患や服用中の薬によって歯周病が誘発されることもあります。歯周病予防だけに意識を向けていては全身の健康は守れませんので、定期的に健康診断も受けるようにしましょう。
歯周病からの病気やトラブルを防ぐには日頃のケアが肝心
歯周病が悪化すると全身疾患や妊娠トラブルを引き起こす可能性が高くなります。命にかかわるケースも多いため、発症・悪化させないためのケアを忘れずにおこないましょう。 プロフェッショナルケアでは、汚れを落とすだけでなく、セルフケアに役立つブラッシング指導や生活習慣へのアドバイスなどもおこなっております。 お口だけでなく全身の健康維持につながりますので、ぜひご利用ください。
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